三年目の春

2018.04.15

上勝町で農業を初めて2年が経ちました。

苗代作り

一年目は無我夢中。気分は森の妖精。雨が続くとあたふたとし、種を植えると時間を忘れ見とれ、全てに一々反応する初心者。

二年目は初めて自分で全て決断する大規模ハウスミニトマト栽培で、これまた余裕は0。収穫、栽培、出荷に追われ、くらくらする夏でしたが、もともとある体力と根性で、なんとか乗り切り、初めて経営ということを肌身で知った。

三年目の今は、若干去年の経験のもとゆったりしている、がまだまだひよっこ三年生。でもやっとまわりが見えるようになってきた。季節の移り変わりも、畑の隅々の植物に、気づけたり、山間部の暮らし、農業、過疎、高齢化、環境、色々なことを考える。そしてよく考えること三つを書いてみました。へたくそで分かりにくいかもしれませんが。。 とても真面目に。

畦付け

① 有機農業の役割

私がやっている農業は有機農業で、農薬や化学肥料を使わず、有機堆肥、雑草、茅、菌などを利用して、環境負荷のない植物多様性の環境を守りながら、利益を出して行く農業の形。始める前は、そんなことは無理だ、虫が出たら薬をかけなさいと、皆に言われた。
でも土作りと、自然環境を勉強すればこれらの過去の固定観念はだんだん崩れるなとやっていて思う。別に無理ではないと思う。生産量も技術で上げられる。健康に良い作物をとっていると、人の精神も変えれるし、社会に対する意識も変えれると思う。
現在の日本の農業は、65歳以上が64%も占めている。体力のある若い世代の農業者が増えたら、世界第三位の農薬使用国の日本の農業ももっと、ヨーロッパに近いものになるのではないでしょうか。若い世代はオーガニック野菜を求めているし、農業をやるならオーガニックと言う人も増えてきた。冒険かもしれないけど、やる気次第で可能性も大きい。高品質で良い物は高く売れる。生計を立てられない今の農業とは別の農業スタイルが増えると思う。
それに農業は、忙しいときが多いけど、自分で時間を調節できるから、自由な時間も経験と工夫次第で作れると思う。

② 里山の環境

私は過疎地の山間部に若い農業者と林業者が10人ずつちらばって、家をかまえて、生活すればその地域は変わると思う。
棚田がきれいとか、環境が素晴らしいとか旅行者や、観光客が言っている場所は今は高齢化が進み、その里山の環境を維持できる人達が減ってきている。後10年後のことは誰もが分かると思う。
夏など、一ヶ月も放っておくと草ぼーぼーになり、あっと言う間にかずらのジャングルになる。それなのに、環境はただと思っているのか、その奇麗な景観が天から降ってきているとでも思っているのか、それを守ろうとする人は少なく、理解もない。皆を癒して楽しませている里山の景観はお百姓さん達の毎日の汗水たらしてできている仕事の結果なのです。畑は、食料を生産し、お百姓さん達が、お金持ちになるという意味だけではなく、自然のことを知り、仕事に出来る人は、同時にそこの広大な環境を守っていることだからです。その辺を忘れてはいけないなといつも思います。
それに里山は海へ続く川の先端だから、下へ行くに従って、汚染されていくことを忘れない方がいいと思う。
体力のある自然を相手にワイルドに活躍でき、時代の最先端の自然環境を守ることをし、高所得者のイケメン農業者(心も優しくて素敵な)が増えたら、女性もわんさか移住してくると思う。
そしてその町はどんどん美しくなり、同時に活性化して行くと私は思う。

畦付け

③ 女性の農業

私は女性で一人で農業を偶然している。(笑)以前は英語使用の海外関係の仕事を東京でずっとやってきていた。アメリカに長かったから、頭の中は結構白か黒で、笑いながらもつい英語口調でずばずば言ってしまいそうになる。農業も、田舎で生活することも初めての本当に理解力0の私が、今、6反の畑を持っている。農業は自然相手で、何か起こったら、全て自分で判断しないと行けないので、オフィスでPCの前に座って、バーチャルワールドを左右するのとは訳が違う。毎年自然は違うし、植物も本当にスローでマイペースだから、予想できない時も多い。
ま、今のところやってきている。でも、夏ハウス中で暑さでくらくらするなか、出荷に追われて収穫している時や、広大なジャングルを草刈っているときや、耕運機が壊れる時や、石を何日も拾い集めてるときは、めげそうになる時もある。
そういうときは結構ムカついてくる。
色々なことや、人に。。(笑)


なのに、結構女性農業者の理解が少ないと思う。男性よりやっていても”やってない”と言われたり。。後いろいろ。
だから、田舎での新しい女性農業という職業を私は作って行くぞ!! そして、NARUMI FARMの経営者として、女性起業家になろう。
私は自分が適当に言ったことがなんか偶然かなってきてることがある。去年も初年度社員旅行でフランスへ行った。(適当に書いた後で)

野菜を食べることが好きで、自然が好きだっただけなのにな。
しばらく経営頑張ろう。最近やっと6反の圃場に慣れてきた。あそこで利益を上げて、あそこでドクダミ取って、あそこは実験しよう!とか、堆肥、場所で変えてみようとか。 あそこがんがん堆肥だなとか。

かえるくん

結構まだまだ面白い。 ほんのひよっこで、すみません。

でも自分で作った物が美味しいと言われるのが一番やっぱりうれしい。やってて良かったと思う。

サラダ

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