野菜のこと

2017.01.23

冬の庭

野菜を作り始めて、出荷をしていて思う事があります。
都会でただ消費者として、何も知らず野菜を購入していた時に比べると、野菜達はほんとうに
奥が深いなぁと日々感じます。
私が、都会で会社勤めをしているとき、日々無機質なオフィスと家との往復で、日々の楽しみがスーパーで色々な産地の野菜を購入することがありました。いきいきとした野菜を見て、それらを食べる事で、少しだけ体がしゃんと健康を取り戻す気分がしました。どうしてスーパーの野菜にいつも引き寄せられていたのか今は、少し不思議です。

自分で育てて販売するようになって、できるだけ自然な形で化学肥料を使わず健康な土を作る事で、健康な野菜を作る事は、なかなか手間がかかり、大量生産するのは難しいことなんだなぁと思います。健康な食料を手に入れる事がこんなに大変とは知りませんでした。

収穫は冬でも少々雨がふっても雪がふってもします。ヘッドライトをつけて夜収穫も日常茶飯事です。

スーパーに並べるには、その後きれいに出荷調整をします。そこで私は最近思うのです。narumi farmの葉もの達は露地で寒い冬の中元気に育っています。葉っぱはくるくるカールしていて、なんでこんなに楽しそうな小松菜なんだろう?と袋に入れる際はじけてしまいそうで入れにくい小さなくるくる達をみてあきれてしまうほどです。そして食べるとしっかりがっしりした味です。見た目は小ぶりですが、変な化学肥料を施用したジャイアントではないのですが、自然な形で栽培しているので、安心していただきたいなぁと思います。後、narumi farmの野菜達は返品で戻ってきても、変に腐敗せず、匂いもなく枯れていくような感じのところが私は自慢です。土が健康だと思います。化学肥料や、堆肥が入った野菜達は匂いをはなち、すぐぐちゃぐちゃになってしまいます。

私的には、土が普通についた野菜を出荷してもいいと思うのですが、まだまだそういうのは消費者には受け入れられないようです。ちいさな虫や、蜘蛛がはいっていて目くじらを立てるような意識がなくなればいいのになぁと思いますが。。健康で新鮮なものが大事であって、ピカピカでワックスをぬったような薬品洗浄し、栄養の無いもののほうがいいと思うような低レベルな意識が早くなくなるといいなぁとつくづく思います。消費者が正しいセンスを身につけたとき、農家がもっとorganicな農業へ転換でき、環境問題や格差に対する人々の意識が変化し新しい扉が開くと思います。

食べ物を作るという事は、自然を知り、世界でおこっている色々な矛盾に気づく事だなぁと思います。

まだまだであまりわかっていませんが、自分の野菜を手にとってくださって、カゴにいれていただいている光景を何度か見て、うれしくて、都会で自分がスーパーの野菜達からエネルギーを貰っていた事を思い出します。

高価なレストランに行ったり、豪華なお菓子をいつも買えたりしなくても、野菜は確かに元気をくれるパワーは持っていると思います。有機野菜の学校にいっているとき、日曜市に毎回きらきらした目をして可愛いエコバッグをさげて少しの野菜を大事そうに購入して行かれる男性の方がいて、こっちも毎回嬉しくなっていたのを思い出します。

自然エネルギーの分配作業はいろいろなことを気づかせてくれます。

ブログ一覧にもどる